菅総裁「デジタル庁」創設。超えるべき課題は?デジタル化なるか

ある記事で新しい自民党総裁の菅さんがデジタル庁を新設すると出てますね。

デジタル庁って何するの?何のために新設するの?って

わからない方が多いと思いますので現役エンジニアの私が解説します。

菅総裁が創設するデジタル庁とは?

公な定義は未発表なものの、主に日本政府が管轄するIT関連の改革を推し進めていく組織になるでしょう。

デジタル庁の仕事、ミッションは?

各省庁に分散しているデータを統合し、柔軟に利活用できる仕組みを築くこととをミッションとするそうです。

菅さんは会見で「役所の縦割り、既得権益、前例主義を打倒して、規制改革をしっかりと進めたい」と明言しています。

下記記事でも少し触れた日本のITが遅れている理由の既得権益、前例主義を

打倒すると明言してくれているのは心強いですね。

日本のITが時代遅れなのはなぜ?根本原因を解説

デジタル庁のミッションの難しさ、課題

私も似たようなプロジェクトを経験してますが

かなり大変です。

具体的に解説していくと

「各省庁に分散しているデータを統合し、柔軟に利活用できる仕組みを築くこと」の前半部分ですね。

各省庁に分散しているデータを統合というのをもう少し噛み砕くと

現在省庁毎に好き勝手に独自のシステムを構築しており、横(省庁間)の連携が取れていないということになります。

全ての省庁で共通で使用しているデータ(例:個人を特定するマイナンバー)も

省庁毎に保持、管理しているのでしょうね。

そうするとデータの統合にはかなりの作業が必要になります。

大変な作業は2つですかね。

  1. 名寄せ
  2. データの統一

私が経験したプロジェクトはこのたった2つの作業で人が結構折れました。

膨大なデータ項目、データ量を相手にしなくてはいけないので

文字からのイメージよりも数倍は大変です。

名寄せの大変さ

「名寄せ」に関しては、データを保持する際のデータの名称を統一することを指してます。

例えば、お客様のコードを表すデータ名っていくつか思い付きますよね。

「お客様コード」、「顧客コード」、「得意先コード」とかとか。

いろんなシステムで同様の項目を持つとどうしてもこういうデータ名称が統一されない問題が発生します。

これを統一するのは省庁事のシステムを横断的に理解する必要があります。

現在の省庁縦割りの組織ではかなり実現が難しいですね。

データの統一の大変さ

「データの統一」に関しては、下っ端の方が相当苦労するんだろうという感じ。

具体的な作業例は複数システムに存在する国民の住所とかの情報を1つにまとめるってイメージです。

ですが、これって案外大変なんですよ。

皆さんは会員登録とかする際に住所とか記入する時って

必ず一言一句同じ表記で記載してますか?

私はあまり意識していなく、多分してません。笑

例えば、住所で、マンション名を省略しちゃったり。

番地などの情報を漢字有りで記入したり、数字とハイフンだけで記入したり。

場合によっては漢字版と平仮名版みたいに登録されている情報が割れていることも。

こういうデータもどれか1つに統一しなくちゃいけないんですよ。

国民が提出した情報なので省庁の担当者ではどれが正解かわからない中で。

めちゃめちゃ大変そうなのが伝わってきました?笑

付け加えて組織的難しさ

上記作業自体の大変さもありますが、

縦割り故の組織的難しさもあります。

おそらく各省庁には、お抱えベンダーみたいなSI企業がいて

各省庁の独自システムをそれぞれのお抱えベンダーが管理しているはずです。

この体制の中で、統一とかをやろうと思うと全ベンダー集めて、

協力させて進める必要がありますが

この場合、関係者が多すぎることで責任の所在があやふやになり

一般企業では大抵一度はプロジェクト失敗します。

デジタル庁、うまく進めるために必要なことは?成功の秘訣は?

とにかく、決め事はトップダウンで決めることだと考えます。

トップダウンとは、関係者の中で一番えらい人が決め事を決め、その他関係者はそれを遵守するということです。

まとめ:菅総裁「デジタル庁」創設。超えるべき課題

いかがでしたでしょうか?

菅さんは多忙だと思いますのでかなり大変だとは思いますが

諸外国とのIT格差を埋めるために、改革を推し進めてくれることを期待したいと思います。

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